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Live at 日吉Nap
May 23, 2010ある日の夜。まだ寒さが残る4月の末日のことです。
アラウンド30のいいオッサンが4人で深夜のガストにて、
小さな小さなスピーカーに耳を近づけ、ビール片手に騒いでいます。
そのスピーカーから流れてくる音楽は、世の中には出ていない
聞いた事のない楽曲。
アコースティックギター1本のみで奏でられた小気味のいい伴奏に合わせ
決してすばらしいとは言い難い(もちろん上手い部類)男の歌声。
その4人の内1人はワタクシ。2人は20年来の友人。
・・そして無駄に筋肉を見せつけるタンクトップ姿のもう一人。そう、彼が作詞作曲をした曲を
聞いているのです。
どうもこの会は、「僕が作ったアコギ一本の曲を、バンド形式にしてライブをやりたい!つきましては
一緒に演奏してください。」ってことだったらしい。
確かにその場にいた彼以外の3人は、中学時代からロックに憧れ、
いまだに楽器をイジってニヤニヤしているような輩です。
ですが・・聞けば本番まで約1ヶ月しかない上に、曲は聞き慣れないジャンルのオリジナル。
無茶だなぁと思いつつも何となく承諾し、
再度曲を聴く為に寺家町の山奥に移動して
真夜中の山中にてプチライブ。月明かりに照らされた彼の上腕二頭筋は
テンションのあがらないまま承諾してしまった我々にヤル気を促すように
ギターの動きに合わせて動いていました。
編成はヴォーカル・アコギがタンクトップの彼。
エレキギターはわたくし。
ベースは地元の友人H。
そして、ドラムの打ち込みや編曲、オケ形式で演奏するための具体的なプランは地元の友人D。
まぁ総合プロデュースですね。Dは。実際ステージには立ちませんが、
すべてを把握しているのはこのDだけでした。
本当に実現されるのか半信半疑のまま最後の合わせを終え、
本番当日。
リハーサル後もギリギリまで車の中で合わせをして、不安要素をたっぷり抱えたままステージへ。
センターにいるオデコと上腕二頭筋が光っているのが、相変わらずタンクトップのARAI君。
両端で帽子を深くかぶって目立たなくしている、向かって左がワタクシ。右がベースのH。
自分たちが危惧していたほど出来は悪くなかったらしく、
プロデューサーのDも「ベストテイクだったよ。」って巣立つ雛を見つめる心境で言ってくれました。
ステージが終わってからの一言目が「解放された〜!!」だった帽子の二人。
ここ数週間、どれだけストレスになっていたのかがうかがえます。
でも終わってみれば、こういったイベントと無縁だったここ数年。
「やっぱりこういうの好きなんだなぁ・・・」
と感じるのでした。
これを機に、またギターイジってニヤニヤしてみよう。