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展覧会づくし
April 11, 2010先日のブログでも書いたように、
この時期、たくさんの展覧会が開催されている模様。
自分の展覧会を控えているにもかかわらず、鋭気とやる気を養うという理由で
制作する時間を削って色々と足を運んでいます。
まずは智美術館で開催中の「藤本能道〜命の残照のなかで」。
こちらは言わずと知れた色絵磁器を代表する巨匠様。
70年代から最晩年に焦点をあてた作品で構成された展示で、
藤本能道さんの生前最後の個展、「陶火窯焔(とうかようえん)」展に出品された一群らしい。
展示されている作品は、生命の力を感じるすばらしいものばかり。
人間が“モノを創る”ということの、答えの1つの片鱗を見た気がします。(あいまいですが・・)
当時の思い出話を聞く機会があると、藤本能道という人の魅力やカリスマ性を
お会いしたことはないのに強烈に感じます。
そして同時に感激したのが展示会場。
本当にすばらしい美術館です。この展覧会のためにリニューアルした館内は
どの美術館にもない空気感で、いつか、いつの日かここで展示してぇ。と
図々しくも感じずにはいられませんでした。
同じ巨匠の流れとして、銀座の和光で開催されていた「近藤陶芸の世界」展。
染付けの人間国宝、近藤悠三から3代に渡る4人の作品群が一同に並びました。
中でも、当日ギャラリートークを行なった近藤高弘さん。
伝統の中にあり、革新的な発想での作品は、ひと際輝いていたように感じます。
和光での展示も目標の1つ。これまた図々しい話ですが・・
続いて日本橋三越での「望月集 作陶展」。
日頃とても良くしていただいている集さんの個展です。
毎度見るたびに暖かな気持ちになる作品群ですが、またまた新しい試みがぴったりマッチした
会場に、写真を撮ることも忘れ思わずため息です。
今の自分に甘んじることなくいつでも自分の表現を追求する姿勢は、あるべき作家の姿なのでしょう。
見習わなくては。(望月集さんのwebsiteへ)
同時期に日本橋高島屋で開催されてたのは「渡辺国夫 作陶展」。
愛知にいた学生時代、仕事で愛知に来ていた国夫さんとは、
教授が開く講評会などでお会いしていました。
その縁で今も交流させてもらっていますが、当時から国夫さんの作品は
都会的な感性で丁寧に制作され、その完成度の高さに驚いていたものです。
今回の個展でも、さらにオシャレに革新的に。
一緒に飲みに行っても楽しいんですよ。この方は。
バブル全盛期、まだ子供だった頃のこの街の印象は、高級なクラブ。夜の街。
さらに歩いているのは、見たこともない大きな外国人。
巨大な肩パットとミニスカートで男性用便所のマークの様なシルエットのド派手なねぇちゃん。
そう、六本木です。ギロッポンです。
ヒルズやミッドタウンでオシャレな街として有名になり
自分の環境と違いすぎるため、何となく踏み入れなかったこの街で
「佐野はるか展」がSAVOIR VIVREにて開催されているので行ってきました。
はるかさんとは兄を通じて10年ほど前に知り合い、その後何度かお会いしたことがあるのですが、
非常にナチュラルで飾らない性格に、とても安心させられています。
と同時に、アグレッシブに自分の世界観を作品にして発表している姿はカッコいい。
今回の個展も、はるかワールド全開の作品群。
居心地の良い会場についつい長居してしまいました。
と、まぁこんな暮らしを送っていたら
自分の展示までかなり時間がないことになってしまいました。
でも人の作品を観て感じること、思うことって
自分が制作していく上でかけがえのない宝になるので
これからもどんどん展覧会には足を運び、いいお話を聞き、自分の柄を上げていきたいものです。